歴史の 浪漫街道  蔵のある町並み  小江戸栃木 蔵の街大通りも歴史を今に伝える商人達の気概の蔵店舗
町家建築の歴史的遺産


蔵のある町並み ・ 蔵街道


    小江戸栃木 蔵の街大通り

蔵の街大通り倭町。08.03.18. 甍の軒を連ねる栃木の蔵店舗。08.03.18.
小江戸栃木を代表する蔵の街大通り倭町一丁目の商家群 左から明治末期の山本乾物、境屋酒、中屋紙、金澤呉服、須藤足袋

小江戸栃木を代表する蔵の街大通り倭町一丁目東側の商家群。
明治末期は左から山本乾物店、境屋酒店、中屋紙店、金澤呉服店、須藤足袋店。
現在は左から富士屋、家具の丸三、毛塚紙店、金澤喜代、三桝屋本店の各店蔵。
 

明治時代の元の境屋酒店の家紋が甍梁に刻まれている。08.03.18. 商家群で一番背高の毛塚紙店。08.03.18. 元は足袋屋に移転の三桝屋本店。08.03.18.
家具の丸三の甍の梁には屋囲境とある 軒高で甍も見事な毛塚紙店 大正十年須藤足袋店に移転の三桝屋本店

蔵の街大通り倭町一丁目商家群は平成10年度マロニエ建築賞を受賞しています。 平成8年に現在のような町並みに修景再生して歴史、文化の創造等寄与をしたと認められ、 栃木県知事表彰制度で受賞。こよなく歴史的遺産を応援する者として行政の支援制度に大感動です。  

時代醸しだす五十畑荒物店。08.03.18. 急勾配の甍が見事な雷神堂。08.03.18. 二階は総格子窓の八尾熊。08.03.18.
五十畑荒物店と隣接の井岡荒物店 重厚な甍のせんべい雷神堂栃木店 黒格子もお洒落な一番街の八尾熊

五十畑荒物店店舗。五十畑家は大正12年創業で、現在の店舗はもと糸綿商佐山家が明治中期に建設したという。 切妻造・平入、総2階建の土蔵造で、幅広の正面下屋庇が特色。外壁は漆喰塗であるが、両妻面は簓子下見板張とする。 奥の住居とは1階奥中央の出入口で結ばれている。  

景観に合わせた店舗も経営は厳しいのです。08.03.18. 看板違えど往時偲ばせる店蔵。08.03.18. 甍屋根を共有する山本有三ふるさと記念館。08.03.18.
阿部呉服店と経営は厳しい空き店舗 綿忠はきもの店蔵と栃木蔵の街観光館 江戸末期の店蔵の山本有三ふるさと記念館

綿忠はきもの店店舗。綿忠は江戸後期創業という商家で、店舗は小屋梁の墨書から安政3年(1859)の上棟とわかる。 桁行3間・梁間2間半と小規模で、通り土間が奥の住居棟まで続く。総2階建、正面下屋庇付の土蔵造で、全体に階高が低く、 2階の縦長窓など幕末期の意匠がみられる。
隣接の栃木蔵の街観光館はもと荒物問屋田村家の店蔵で明治後期の建築です。 店蔵奥の土蔵群は戦後「蔵のアパート」として利用された。 現在は食事処と土産物販売の施設として活用されている。

山本有三記念館北棟(写真左)は軒廻りや両側戸袋付の正面2階の横長窓など、意匠に変化を持たせ南棟と屋根を共有する。 南棟(写真右)は切妻造・平入、総2階建、正面下屋庇付、黒漆喰塗の重厚な土蔵造りで、 正面2階の窓はやや縦長で観音開扉を有し、背面には平屋建ての居住棟が連続している。
 

旧豪商の毛惣を想わせる下野新聞社。08.03.18. ゆったりと中庭に面して居間がある。08.03.18.
店蔵の奥には荷物庫と土蔵が続く 店蔵の南面の中庭に面して居間

下野新聞社栃木支局。 もとは「毛惣」で知られた肥料商の2代目毛塚惣八が建設した見世蔵で、 墨書から文久元年(1861)建築で大工棟梁は地元の鈴木七右衛門。 切妻造・平入、総2階建、正面は下屋庇付で軒を出桁造、黒漆喰塗とする重厚な土蔵造で、 正面2階の窓は縦長の古い形式をみせている。  

栃木市最古の古久磯提灯店。08.03.18. 大規模の街や店舗の桜井肥料店。08.03.18.
最古の店蔵の古久磯提灯店 桜井肥料店の大型町屋

古久磯提灯店見世蔵。2階建桟瓦葺の見世蔵で小屋梁(中引梁)の墨書によって弘化2年(1845) の上棟であることが知られ、栃木市では最古のものです。 「古久磯」は栃木市では唯一の提灯店で、店舗内は、当初の状態を比較的よく保っています。 当時としては、完成度の高い見世蔵であったと思われます。取材当日は休業日で看板の提灯はない。

桜井肥料店は万町交差点の旧例幣使街道に東面して建つ。 間口桁行7間半梁間3間、切妻造、桟瓦葺、平入の2階建大型町屋で、 前面に下屋を設ける。南寄りに屋敷奥に続く幅1間の通路をとり、 その南側が板敷物置、北側は土間を経て畳敷きの帳場となる。 南面のみ漆喰塗とし、1階に煉瓦造の袖壁を建てるのも特徴。明治後期の建築。
 

景観に溶け込む白壁土蔵店舗。08.03.18. 白壁土蔵から甍が軒を並べる。08.03.18. 行政も環境重視の万町交番。08.03.18.
白壁土蔵の快眠館 人形のやまとやと、かな半旅館等甍が続く 白壁土蔵風の万町交番

白壁土蔵の店蔵も健在です。個人所有の屋敷内には入り込めませんが、 保存状態の良い白壁土蔵が数多く点在しています。
万町交番も蔵の街大通りの景観に合わせて白壁土蔵風と粋な計らいです。 行政側の伝統と歴史に対する情熱に感服です。
 


  小江戸栃木の大正浪漫

洋風建築の関根家住宅店舗。08.03.18. 洋館の好古壱番館の奥はあだち好古館。08.03.18. 機能性・合理性の大正浪漫です。08.03.18.
関根家住宅店舗の洋風店舗建築 大正浪漫漂う洋館の好古壱番館 まさに大正浪漫です

関根家住宅店舗。洋風店舗建築のひとつで、明治から昭和初期まで煙草卸売商を営んでいた。 大正11年の建築で、タイル張2階建、桟瓦葺。正面と両側面のパラペットを高く上げ、 正面壁面は柱、縦長窓、装飾などが左右対称に整然と配され、大正期の機能性・合理性風意匠が目立つ。

好古壱番館(旧安達呉服店店舗)蔵造の町並に点在する洋風建築のひとつ。 もと呉服商の店舗で大正12年の建設。木造2階建で、1階正面をポーチ状に張出し、 銅板葺の寄棟マンサード屋根を架け、屋根窓を設ける。 柱や扁平アーチ部を石張で石造風に仕上げるなど、大正期の意匠をよく表現している。
 

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