祭神は疫病の守り神・牛頭天王(素盞雄命)、その発祥の地であるインドにおいては祇園精舎の守護神であったが
わが国では御霊信仰と結びついて、荒ぶる御霊神のひとつに数えられるようになっていった。
除疫神として頭上に牛の頭を持つ忿怒相(ふんぬ・ふんど=いきどおり怒る相)に表される。
平安京の御霊社や御霊会などの場で祀られる神の一柱ともなり、
主として疫病よけということに強力な霊験を発揮する。
祇園守とは、京都東山にある八坂神社のお守りをさす。祇園守紋の由来には、三つの説がある。
すなわち祇園社の森の図案化、キリスト教の十字架の図案化、牛の頭部の図案化だが、いずれも決めてを欠いている。
しかし、キリシタン大名やその家臣がクルス紋を祇園守紋に変えてカモフラージュしたことは確からしい。単に守紋ともいう祇園守紋は、
クロスした筒が特徴。後世筒は巻き物に変わったが、呪府のシンボルであることは変わらない。(祇園守)
戦国期以後は、禁教令で家紋が使えなくなったキリシタンたちが、天主を天王に仮託して、この紋を用いたという。 |
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