「福岡」は福岡市の中心部に位置する梯郭式平山城である福岡城が発祥で、江戸時代初頭の慶長12年(1607)に完成。
黒田家再興の地である備前国福岡(現在の岡山県瀬戸内市長船町福岡)
の地名にちなみ「福岡」と命名された。
「博多」は九州北部筑前国に築かれた博多湾に面する港湾都市で、
古代からの歴史を持ち、大宰府の外港であった博多津は奈良平安時代の中世には貿易都市として栄える。
延暦16年(797)の「続日本紀」において「博多大津(博多津)」と記されているのが見出される。
江戸時代末期まで福岡は武家町、博多は町人町として栄えた那珂川を挟んで別々の都市であった。
明治22年(1889)「市制及び町村制」の公布に基づき、県令により博多・福岡をまとめて「福岡市」として市制施行することとなった。
その際に九州鉄道の駅名を「博多」とすることにより市名議論の決着を図ろうと決められた。
JRのターミナル駅では、
北海道、岩手、宮城、栃木、茨城、神奈川、山梨、愛知、石川、滋賀、三重、兵庫、
島根、香川、愛媛等は県名ではなく県庁所在地の都市名を駅名にしている。 |
|