歴史の浪漫街道  お江戸の神輿 田園風景の村民宅を巡回し辻つじで神輿を激しく揉む須賀神社の大門天王祭
伝承と伝統の民族文化遺産


祭りだ!神輿だ! お江戸の神輿


    赤塚須賀神社 村社諏訪神社合祀 大門天王祭 平成21年7月 (毎年)

神輿データ: 祭神: 建速須佐之男大神 台座: 三尺(91) 建造年度: 不明 製作者: 不明
      特記: 延軒屋根・平屋台造り  渡御時には神輿の胴に晒を巻く
 

疲労困憊の担ぎ手に幼児が鼓舞する。09.07.12.
荒い大門天王祭ともいわれ疲労困憊の担ぎ手達を休息所前で鼓舞する紅半纏の幼児

手書きのかわら版。09.07.12. ひっそりと佇む村社。09.07.12.   須賀神社 (赤塚村社 諏訪神社)
境内には合祀や境内社等の説明板は一切ない。 村社社務所に待機の接待係の方々も、氏子の長老達も須賀神社ついてはなぜか不案内。
編集者は下記の理由から赤塚村社諏訪神社に合祀と判断した。
09.07.12.(日曜) 板橋区大門11-1
村社諏訪神社社殿

本殿に、鰐口(わにぐち・参拝者が鳴らす円盤状の鈴)が三つある。 一柱は千葉介自胤が信州から分霊を勧請した諏訪神社、もう一つは日本武(やまとたける)を祭った御嶽神社、 そして建速須佐之男を祭った須賀神社のご神体だと判断すれば、須賀神社を合祀したのだと。

また近くには須賀神社 =浅間神社敷地(住所 大門5 )に 富士塚、十羅刹女神堂、須賀神社などがあるが、 江戸初期からの穀倉地帯で明治二年大規模な区画整理の結果移設された物が多い。 それらは新しくできたバイパス脇にコンクリートの壁に囲まれ、 かろうじてその居場所を与えられている。 その移設群の中の神社なのか。
 

赤塚村社諏訪神社。 信州の諏訪大社の分霊を勧請して文明年間(1469〜1487)に 千葉自胤が赤塚城の鬼門除けのために建てられた神社として創建したと伝えられる。
鳥居を潜ると朱塗りの随身門、本殿の前には左右に銀杏の巨樹がある。夫婦銀杏と呼ばれている。
  村社に釣り合わぬ朱塗りの随身門。09.07.12. 長い歴史持つ祭事の碑。09.07.12.
隆盛を偲ばせる朱塗りの随身門 境内の田遊び碑

この神社は長徳元年(995年)から続く国の重要無形民俗文化財に指定されている「田遊び」の行事で知られている。 旧正月にその年の五穀豊穣と子孫繁栄を願う儀式。農民が豊作を地の神に祈り、あわせて子孫の繁栄を祈る。 田遊びとは、稲作の作業内容を唱えて五穀豊穣を祈願し、神に奉納する行事で、毎年2月13日に行われる。
神輿庫には古式の神輿が鎮座しているが、田遊びの祭事に境内の鳥居と社殿を4人で担ぐ、 朝輿の渡御に使われている古式ゆかしい神輿なのです。

また諏訪神社の獅子舞は、大獅子・女獅子・中獅子からなる三頭立ちの獅子舞で、 延宝年間(1673〜1680)に下赤塚村の春日太郎兵衛が日光から伝えたものといわれています。 そもそもは、村内をめぐって舞い演じる「辻舞」に特徴がありましたが、現在では諏訪神社と八幡神社で奉納され、 地域の五穀豊穣や悪魔退散を祈願しています。 赤塚諏訪神社獅子舞は、昭和59年に区の無形民俗文化財に指定されている。
 

村民氏子邸内挨拶。09.07.12. 次の御挨拶へ急げ。09.07.12. ご挨拶入邸。09.07.12.
祭事賛同者宅への邸内ご挨拶 挨拶終えて次の御挨拶へ 次の賛同者宅への入邸挨拶へ

江戸時代から高島平と呼ばれている赤塚村のお祭りです。 村民の結束を確認するかのように家々を廻る宮神輿、 長の教えに若人が従う神輿担つぎです。  

荒い大門天王祭が始まる。09.07.12. 腰に抱えての神輿揉み。09.07.12. 雄叫びあげて渡御へ。09.07.12.
鼻棒は高く殿は棒を沈めます 担ぎ棒上げながら神輿揉み 担ぎ体勢整え渡御再開

かわら版では宮出し14時。大門の赤塚村社諏訪神社まで村々の各戸を渡御しての宮入は17時。 三尺の宮神輿が辻つじで行われる神輿揉みは「荒い大門天王祭」といわれている。  

宅地開発された農道を神輿が渡御。
神輿も担ぎ手も胴に晒しを巻く。
  担ぎ手はバテ気味の渡御。09.07.12. 神輿も担ぎ手も晒巻く。09.07.12.
丘陵地帯に点在する集落を子神輿に先導され渡御 神輿も担ぎ手も晒巻く

高島平:荒川右岸一帯は台地からの湧水が多い湿地帯で江戸初期から徳丸ヶ原と呼ばれる穀倉地帯でした。 この地で天保12年(1841)高嶋秋帆が鉄砲や大砲を使って兵を訓練したことが有名で、以降高島平と呼ぶようになった。 高島平には鎌倉古道が南北に通っているが、宅地開発でその面影を偲ぶ物も少ない。


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