熊野神社の千鳥担ぎ
富岡八幡宮わっしょい
荏原神社の城南担ぎ
伊勢宿豊受神社
川崎道祖神横田担ぎ
茅ヶ崎湘南ドッコイ担
京都御霊神社の鳴閂 |
担ぎ方 (神輿の担ぎ方・掛け声)
○千鳥担ぎ。
関東では珍しい担ぎ方で東京熊野神社で担がれる。
担ぎ声は「おいさ、ちょいさ」 先棒(はなぼう)の担ぎ方が特徴で、
肩に入れるのではなく、首の後で受け止め、両手を添える。
腰は折らない。足をチョイチョイ出して進む。千鳥足の如く…
参照: 十二社熊野神社
○四ッ谷担ぎ・さっさ担ぎ。
大枠は千鳥担ぎと同じです。四ッ谷須賀神社の担ぎです。
「さっさっさっさ…おいさ」の担ぎ声で始まります。
ご多分にもれず担ぎ手が少なく、睦によっては、江戸前担ぎをしています。
○わっしょい担ぎ。
「わっしょい、わっしょい」で並足で揺らさない平担ぎが全国で一番多い。
近年は神輿同好会等の影響で「オイサ」「セイヤ」「ソイヤ」が増えている。
浅草三社祭・鳥越祭り・神田明神祭など、東京の祭礼の殆どはこの担ぎ方となっている。
わっしょい = 和を背負う(しょう)重いお神輿を担ぐには、担ぎ手みんなの和が大切です。
「わっしょい・輪一処」とは、皆で輪になって力を合わせるという意味で、
お神輿を担ぐ掛け声「わっしょい」の語源となったとか。
朝鮮語の「ワッソイ」が転訛したものと考えられています。
ワッソイは「来ました」と言う意味です。つまり「わっしょい」は「神様が来ました」と言っているとか。
何故それが朝鮮語かは、神社は朝鮮半島を経由して日本に伝わったと考えられているからです。
○城南担ぎ。 参照: 荏原神社。
「ちょいちょい」の掛け声で神輿の胴の脇に括り付けられた大拍子(太鼓)と篠笛の拍子(リズム)に合わせ、
揉みながら担ぐ独特な担ぎで、
カニのように横に広がっている感じ。長いトンボが6本。必ず太鼓が付いています。
担ぎ手は進行方向ではなく神輿に向かって担ぐ。神様にお尻を向けては失礼だからだそうです。
小刻みに激しく神輿をもむのですが、さざなみに揺れる小舟を表現したものと言われ、
いかにも旧猟師町という担ぎ方です。
旧東海道品川宿に端を発し、旧東海道沿線の鮫洲・濱川などの旧猟師町をはじめ、
旧池上道沿線の大井・大森、そして大崎・五反田・戸越でも見られますが、
限られた地域内でさえも数が少なく貴重な担ぎ方と言えます。
○行徳担ぎ。 参照:
伊勢宿豊受神社
行徳近辺(千葉県市川市)では神輿を差し上げ、空中に放ったり、
地面にギリギリまで降ろしたりする行徳担ぎなどがある。
○深川担ぎ。
深川担ぎは平担ぎ「わっしょい」の他に神輿を揉み、次に差し上げる担ぎ方が有る。
掛け声は「もーめ もーめ」「さーせ さーせ」。
○横田担ぎ。 参照:
川崎道祖神の横田担ぎ
東京羽田地域 羽田神社、大田区六郷神社。担ぎ声は「横田でおいで〜おいっち、にい、さん」を合図に、
豪快に神輿を左右に振る。縦棒をささえ、横棒を激しく上下に振る担ぎ方。
脇棒の担ぎ手は、腰を落としそしてジャンプと繰り返す。
○湘南担ぎ。どっこい担ぎ。 参照:
茅ヶ崎湘南濱降祭
箪笥金具の音頭にのせて「どっこいどっこい、どっこいそりゃ」などの掛け声(湘南甚句)に合わせて、
ゆったりとしたテンポで膝を大きめに屈伸して担ぐ。
○せり担ぎ。
川崎特有の担ぎ方で、担ぎ手は神輿に背を向け、体を棒に預けて力を胴に集中させる超ハードな担ぎ方。
要所では地面スレスレまで「絞込み」、再度持ち上げる様は実に壮観です。
○京都などでは八坂神社の祇園祭を中心に「ホイットー、ホイットー」と掛け声を掛けながら、
ひたすら前進したままでシーソー状に激しく神輿を振り回す。
担ぎ棒の前後に取り付けたナリカンと呼ばれる特殊な金具の鳴り物を激しく打ち鳴らすのが特徴である。
参照:
京都御霊神社の鳴閂(なりかん)
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